子どものスマホ問題。持たせる際に決めておきたいルール
「子どもにスマホを持たせるかどうか」、「持たせるとすればどう管理するか」で悩んでいる保護者が多くいます。
これは今の保護者世代が中高生だったときにはスマホがなかったために「ピンと来ない」ことが関係しています。
実際に現在小学生では約40%、中学生では約75%、高校生では約97%がスマホを持っているのです。
このような現実がありながら「中学生にスマホなどまだ早い」と頭ごなしに言ってしまうと、子どもだけがクラスの輪の中に入っていけないという可能性もあるのです。
そこで、ここでは子どもにスマホを持たせる際に保護者が気をつけなければいけないことについて述べていきたいと思います。
▼目次
スマホの有用性
子どもがスマホを持つというと「よからぬアプリを使う」「悪いグループに誘われる」「ゲームばかりする」と心配になることがあります。
また実際にそうなってしまっている子どもも居るためにあながち的外れな心配ではないのです。
ただし、もちろん有用性もあります。
スマホのLINEを使って保護者と連絡を取ることができるというのも大きな利点です。
特に塾に通っていて帰りが遅くなる場合や、子ども同士で出かけている際に「連絡を取る手段がある」というのは安心できる材料かもしれません。
また、中学や高校のクラブ内の連絡などはクラブのLINEグループで連絡を回されることも増えてきている点も考えなければいけないでしょう。
スマホを持たせるタイミングとは
タイミングとしてもっとも多いのが「中学進学」「高校進学」の時ですが、本体だけでなく保険やカバーなどの部品、毎月の使用料など本来中高生が持つには高い金額と言えます。
また、スマホは大人でも依存になりやすいサービスが多くあるため、受験や部活などに影響が出てしまうことも考えられます。
それだけに何となく買って渡すのではなく、明確な理由やルールを決めたうえで持たせることを考える必要があります。
スマホを持たせる際に決めておきたいルール
中学や高校で起こるトラブルでもっとも多いのがスマホに関係するものです。
有害なサイトに繋いでしまったり、スマホを一日中中毒のように触っている子どももいます。
たまにスマホのアプリゲームでとんでもない金額の課金をしていて翌月に請求が来て保護者が驚く、というようなニュースもありますが、両親を伴って数万円の請求を払いに携帯ショップに行くというのはかなりの頻度であるようです。
こういった子どもは朝起きた時から夜寝る瞬間までスマホなしでは生活できなくなっている依存状態と言えるでしょう。
こういったことを防ぐのに重要なことは「機能制限」と「家庭でのルール決め」です。
機能制限
まず「機能制限」ですが、これは有害サイトにつながらない、勝手にアプリをインストールできない、アプリ内で勝手に課金できないという制限を加えるものです。
これがあるだけでもかなりのトラブルを防ぐことができます。
携帯会社で最初に契約する際に設定することもできるので、携帯ショップで機能制限の設定について細かく聞きながら、できればその場で設定をしてしまいましょう。
目的とルール決め
そしてもっとも重要なことが「目的とルール決め」です。
代表的なものとしては、
- 何のために持つのか
- 使用時間はどのぐらいか
- 使用、携帯しても良い場所
- 勉強や家事などを含めた優先順位
- NG事項や使用していいアプリの制限
- 壊した場合はどうするか
- ルールを破った場合の罰則
などです。
使用時間は「何時から何時まで」の方法と「一日に何時間」という方法があります。
これは単純に一日中スマホを手放さない、夜中遅くまでスマホをいじり続けるということを防止するものです。
またTwitterやLINEは会ったことがない人ともやり取りができてしまうものです。
そしてかなりの割合で何らかのトラブルが発生する原因にもなります。
実際に会って知っている人とだけやり取りをさせるようにしましょう。
中高生はよくスマホを壊します。
だいたいが落とした際に画面が割れたというものです。
画面が割れるたびに保護者が修理したり新しいものを購入していると莫大な金額になります。
大事に使わせるためにも壊した際は自分で負担する、というルールを決めておくのも良いでしょう。
最後に「ルールを破った際の罰則」です。
本人とも納得の上で決めたルールを破った場合は段階的に罰則を与えましょう。
よくある罰としては、「一定期間没収」→「アプリやアカウントを削除」→「完全に没収」といったルールです。
理想はこういった罰則が発動しないように普段からルールを守らせることです。
これらを踏まえて子どもにスマホを持たせるようにしていきましょう。
まとめ
スマホのルールなどは保護者が一方的に決めて誓わせるだけでは効果が出ません。
必ず本人と保護者が話し合って本人が納得した上で目的とルールを決めなければいけないのです。
子どもは自分が納得していないルールを頭ごなしに言われても守りません。
そのためには、まず保護者の方自身がスマホの使い方について起こりうるリスクを深く考えたうえで話し合いをする必要があるでしょう。